1. Web検定(ウェブケン)

プロジェクトメンバー

Web検定、および、関連書籍「ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック」シリーズの開発プロジェクトには、Web制作会社、マーケティング会社、コンサルティング会社、一般企業、教育機関など各方面から、広範に渡る専門家、実務家に参画いただいております。

プロジェクトメンバー

萩野 達也慶應義塾大学環境情報学部 教授/W3Cアジア担当技術統括副責任者
小田 実監査法人トーマツ TMT(情報・メディア・通信)グループ シニアマネージャー
益子 貴寛株式会社まぼろし 取締役CMO
境 祐司学校法人阿佐ヶ谷学園 高度情報化研究所 eface lab. 所長
長谷川 恭久フリーランス Webデザイナー/Podcaster
樋口 進株式会社シンクエージェント 代表取締役
山本 聰株式会社サイズ 取締役/クリエイティブディレクター
原 一浩Greative LLC CEO&Founder
佐藤 伸哉株式会社シークレットラボ 代表取締役/エクスペリエンスデザイナー
矢野 りん百度(バイドゥ)株式会社 ディレクター
植木 真株式会社インフォアクシア 代表取締役/ウェブアクセシビリティ基盤委員会 委員長
中村 享介株式会社ピクセルグリッド 代表取締役
田中 正裕アシアル株式会社 代表取締役
中嶋 文彦株式会社電通 シニアディレクター

Web検定を使った内定者研修とは

以下:
長瀬 慶重さん→長瀬
田口 弦矢さん→田口

Web検定の「Webリテラシー」を採用したきっかけを教えてください。

長瀬:サイバーエージェントの新卒採用は、技術者向け専門職と総合職のふたつに分かれています。アメーバ事業本部は総合職採用の学生が主なのですが、彼らはインターネットの知識が少ないために、「インターネットを使って何か面白いことがしたい」という夢はあるものの、理想で終わってしまうことが多いのです。ただ、新人研修でそこを教えるには時間も限られているため、限界があります。

そこで、インターネットの知識を総括したものがないだろうか?と探していたところ、見つけたのがWeb検定。なかでも「Webリテラシー」は、本来なら入社前に身につけていてほしい知識を身につけられると考えました。

また、Web検定でよいところは、「合格・不合格」がでるところですね。合否がはっきり見えることで、ゴールが明確になり、集中して知識を身に付けられるようになります。

これからインターネット業界で働きたいと考えている方にメッセージをお願いします


長瀬 慶重さん

長瀬 慶重さん

長瀬:「Webリテラシー」で身に付いた知識は、インターネット業界で働くために必要な最低限の知識となり、それが身に付くことで、言葉を理解し、社内の先輩やお客様とのコミュニケーションの助けとなります。
インターネット業界で働く限り、Webリテラシーの内容が理解できていないというのは恥ずかしいことですし、今後この世界で活躍していこうというのはまず難しいですね。


Webリテラシーの研修採用のきっかけは、現場サイドからの提案とのことですが


田口:はい、そうです。人事としても内容を確認しましたが、インターネットの最低限の知識を身につけられることが分かりましたので、導入に踏み切りました。人事の狙いとしては、2009年入社の内定者には、就業開始するまでの時間を利用して「Webリテラシー」を学習し、入社前に合格しておいてもらいたいと考えました。

研修に採用してみて、効果はありましたか?


田口 弦矢さん

田口 弦矢さん

田口:結果として、思った以上の効果があったのは、「僕、教えます」の声がたくさん出てきたことです。エンジニア職、デザイナー職の内定者が自分たちで問題集を作成し、勉強会をはじめました。また、それぞれの章ごとに用語集を作って配る内定者もいました。内定者交流会はいろいろありますが、普段とは違う知識の面で、いつもと違った人がリーダーシップをとることができているようです。

また、内定者や新入社員がWebリテラシーを学ぶことで、今後のキャリアを考えるためにも、自分の知識にプラスになり強みになり、視野も広がると思います。業務においても、先輩社員たちとの会話においても、新人にWebリテラシーの知識があることで、スムーズなコミュニケーションができるようになります。また、よい意味で先輩社員に対してのプレッシャーとなってくれますね。


今後のWeb検定に期待することを教えてください


長瀬:Web検定がWeb制作におけるスタンダードや軸となって、各企業の第一線で働いている人たちがうまく交流する機会ができてくると、よりWeb業界が発達してくるのではないかと思います。

田口:受験に挑む人のレベルに合わせて、Web検定もレベル別に分かれていたらいいですね。インターネット業界に入る前の内定者には、今のWebリテラシーの問題は少し難しいので、初級者編があるといいです。

最後に、Web検定を企業の内定者や新人研修として活用する場合、効果的な導入時期について教えていただきました

1. 入社前
比較的自由な時間が多い。検定は受験し、合格しなければならないのでゴールが明確で勉強しやすい。
2. 入社直後
配属前に合格していないと恥ずかしいという空気作りと、お互いが教えあう環境が作りやすい。
3. 入社半年後(実務をいくつか経験した頃)
わからないことがたくさんある状態で実務をこなす苦労を経験した後なので、スポンジのように知識を効率よく吸収できる。

とのことでした。

今回、サイバーエージェント様は1.の時期で導入され、2.の時期にも近い効果を得たというお話でしたが、実務に即した知識として習得しやすいのは、3.の時期の導入にするとより効果が期待できそうです。

内定者や新人向けの教育として、Web検定の活用を検討する際のご参考になれば幸いです。


コーポレートサイトの運営担当者が知っておくべきこととは?

以下:
雫石 綾葉さん→雫石
澤田 浩幸さん→澤田

Web検定「Webリテラシー試験」を受験したきっかけを教えてください

雫石:弊社では半期ごとに自分が今後何を達成したいのか、目標設定シートに目標を設定する機会があります。私の場合、4つの目標のうちの1つは、自分が新たに勉強したいと思うことをいつも入れているんですね。


全社サイトを担当する雫石さん

全社サイトを担当する雫石さん

私は今、弊社コーポレートサイト全体の取りまとめを担当していますが、以前は全く違う部署で違う仕事をしていたので、Webに関する標準的な知識が足りないことを実感していました。そんなときに、Web検定のチラシをたまたま見つけて、「これだ!」と思ったんです。上司の澤田にこの検定を受けてみたいと相談したところ、すぐにOKが出ました。この検定が業務に役に立ちそうだということをすぐに分かってもらえたんです。

他にも同じような試験があるのか調べてみましたが、Web検定と同じ内容をカバーした検定は見つかりませんでした。また、日常やり取りしている、事業部側のWeb担当者にもWeb検定の受験を薦めようとしたところ、ちょうどその方も受験しようとしていた、なんていう偶然もありました。


事業部のWeb担当者・岩滝さん(一番奥)もWeb検受験者

事業部のWeb担当者・岩滝さん(一番奥)もWeb検受験者

一般企業の場合、人事異動などで「Webについてそれほど詳しくなかった人が、業務の都合でWebをもっと深く知る必要が出てきた」という私のようなパターンの人は、案外多いのではないでしょうか。


Web検定に一番期待したことを教えてください


雫石:私の仕事は、社内3事業部のWeb担当者からサイトにどんな内容を載せたいのか要望を聞き、それをまとめた上で関連会社の制作スタッフに説明して、サイトをつくってもらうことです。ところがWebの一般的な知識が足りないので、制作スタッフに依頼をするのが非常に心許なかったんです。最低限これだけは知っておきたいということを勉強して、より自信を持って仕事に取り組みたいと考えていました。

しかし、私は制作者ではないので、htmlやデザイン、プログラミングなどの専門知識を勉強しても意味がありません。今のインターネットやWebに関する基礎知識をより包括的に知る必要があったわけです。私が求めていたのは、制作スタッフと話すときに必要な共通言語だったんです。それを身につけることがまず最初の課題でした。


デザインとITが融合した空間を体験できるショールーム『The Chair World』

デザインとITが融合した空間を体験できるショールーム『The Chair World』


合格後、実際にどのような効果がありましたか?


雫石:Web検定を受験する前は、サイト制作の進め方で「何かおかしいな」と思うことがあっても、その原因までは分からなかったんですね。自分に知識や経験がないから、仕方ないと思っていました。ところが、Web検定のテキストでサイトの設計書や仕様書について書かれている箇所を読んだときに、「やっぱりこういうきちんとした手順が必要なんだ」ということが分かりました。

制作会社の方たちは、見た目のデザインや技術的なことについてはいろんなアイデアを出して実行してくれますが、その前の企画・設計段階についてはあまり意見を出してくれない場合があります。その場合、こちら側から実現したいことや目標を明確にし、彼らにしっかり伝える必要があることを学びました。

実際、今回勉強した知識は、合格した翌日の制作会社の方との打ち合わせで、すぐに役に立ちました。用語が正しく理解できていると、会話にも自信がもてるものですね!


Web検定は、どのような仕事をしている人たちにオススメですか?


Webサイト担当者に必要なスキルについて語る澤田さん

Webサイト担当者に必要なスキルについて語る澤田さん

澤田:業務でWebに関わる全ての人じゃないでしょうか。発注者側も受注者側も双方にとっての共通認識ができ、お互いのコミュニケーションが円滑に進む土台になると思います。

今のWeb制作は、ただデザインするだけ、コードを書くだけ、コンテンツを載せるだけでは済まなくなっています。Webサイトを立ち上げることが目的だった10年前とは違い、今のWebサイトは様々な事業のより広範な要求を形にし、大きな目標を達成する役割を担っているわけです。

ということは、今のWeb制作会社には技術やデザイン力に加えて高度なコンサルティング能力が求められるということです。それを身につけるためにも、Web制作に携わる人がWeb検でより深い知識を勉強する意義は大きいでしょう。


Web検定に対するご要望をお聞かせください


澤田:受験者同士が交流できるコミュニティが生まれて活性化するといいですよね。受験する人が社内で孤立しないように、相互に相談できる仕組みがあるといいと思います。

雫石:Web検やインターネット全体に関する最新情報、受験者に役立つ受験対策などをフォローしたコンテンツや、受験前の勉強会なんかがあると嬉しいですね。最新のWebトピックスなどを紹介するイベントやワークショップなどがあれば、ぜひ参加してみたいです。

最後に、資格登録証をみせていただきました



【プレスリリース】Webプロデューサー試験 2月18日(水)から開始!

デジタルコンテンツの教育書籍及び雑誌の出版販売等を行っている株式会社ワークスコーポレーション(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:篠原 淳 以下:ワークスコーポレーション)は、社団法人全日本能率連盟登録資格「Web検定(ウェブケンテイ) http://www.webken.jp/」Webプロデューサー試験を2009年2月18日(水)から実施いたします。試験の申込みは、1月21日(水)から受付を開始します。

■概要

ワークスコーポレーションは、Webに関わる人々の知識の標準化を目指し、「Web検定」の企画・開発を進めてきました。「Web検定」は5つの資格で構成され、2007年12月にスタートした「Webリテラシー」、上位資格として2008年末にスタートした「Webデザイナー」、「Webディレクター」に次いで「Webプロデューサー」の試験を2009年2月18日(水)から開始します。

ビジネスプロデュースや事業計画など、経営的視点に立ったWebプロデューサーの要件を網羅的に抽出した内容となっています。

■「Web検定」の構成と「Webプロデューサー試験」について

Web検定は、WebデザイナーやWebディレクター、Webプロデューサー、Webプログラマーという、制作・開発のプロとして職務についている方々向けと、ビジネスベースでWebに関わる方々向けに、Webの標準的知識(リテラシー)を保有するゼネラリストとして認定する「Webアソシエイト」という全5資格で構成されます。

今回スタートする「Web検定 Webプロデューサー試験」は、豊富なビジネスモデルやマーケティング戦術の事例と解説、Webサイトの企画やプロジェクト管理まで、広範にわたるプロデューサーの職務に必要な知識を整理・体系化した内容となっています。

現役のWebプロデューサーはもちろん、ビジネスコンサルタント、広告・マーケティングの担当者、広報・宣伝部門、営業企画・戦略部門の方から、今後それらの業務に携わる予定のある方を対象に、魅力ある資格として市場に認められるよう成長していくことを目指します。

■実施要項

試験名称Web検定 Webプロデューサー
試験方式コンピュータによる随時試験方式
試験時間90分(試験終了時のアンケート回答時間含む)
試験会場プロメトリック テストセンター (全国約200会場より選択)
試験日2009年2月18日(水)より 随時開催予定
受験料16,800円(税込)
申込みインターネット・FAX (1月21日(水)より受付開始)
出題範囲ウェブの仕事力が上がる標準ガイドブックシリーズ
4.Webプロデュース】から約80%
1.Webリテラシー】から約20%で構成
合格基準正解率80%以上

※Webプログラマーの試験は2009年中に開始予定です。

●Web検定の概要とお申込みはこちら

http://www.webken.jp/about/

■本プレスリリースのPDF

本プレスリリースのファイルをダウンロードPDFファイルは、こちらからダウンロード可能(24KB)です。


問題制作者

Web検定の問題制作にご協力いただいた方々をご紹介します。

Web検定は、Webリテラシー試験(2007年12月)、Webデザイナー試験(2008年10月)、Webディレクター試験(2008年12月)、Webプロデューサー試験(2009年2月)の4試験を開始し、運営しています。試験問題および問題集の制作、監修にご協力いただいている方々です。

益子 貴寛株式会社まぼろし 取締役CMO
原 一浩Grative LLC CEO&Founder
矢野 りん百度(バイドゥ)株式会社 ディレクター
中村 享介株式会社ピクセルグリッド 代表取締役
坂本 貴史ネットイヤーグループ株式会社 ディレクター/インフォメーションアーキテクト
安藤 直紀ARCHIT 代表
今村 雅史株式会社アンティー・システム 代表取締役/プロデューサー
樋口 進株式会社シンクエージェント 代表取締役