1. ホーム
  2. > 活用事例
  3. > 全社員の共通言語として「Web検定」を活かす

全社員の共通言語として「Web検定」を活かす

「Web検定」は、Webの世界でお互いにコミュニケーションを取り合い、スムーズなサイト構築と運営を行うことを目的とした認定試験です。試される知識はWebの世界全般に渡り、その歴史や基礎知識が横断的に学べます。このWeb検定を新人教育に活用するのが株式会社GENOVAです。Web会社として業界をリードし続けるGENOVAが、なぜ新人教育の場にWeb検定を選んだのか、その理由について伺いました。

株式会社GENOVA

峠田大輔部長(左)と野口美緒さん(右)

人事部

●Web検定を新人教育に活用して業務を知る

 医療や法曹界といった業種を中心に独自のWebサービスとカスタマイズ性の高いサイト構築を手掛ける株式会社GENOVA。Webサイト構築と運営に必要な制作や開発部門はもちろん、営業力も重視し、入社したばかりの新入社員は「Web検定」を必ず受け、合格することが決められています。それは「Web検定に合格しなければ営業には出さない」という徹底ぶり。そこまでして営業スタッフにWeb検定を薦めるには、大きな理由がありました。

「Webを扱う企業には開発力やデザイン力など、さまざまな得意分野があって、それぞれの分野で能力を発揮することで切磋琢磨し合う風土があります。当社の強みは営業力。優れた開発力やデザイン力といった裏方の仕事を分かりやすくお客様に伝えていくことを大切にしてきました。そのため、採用に当たって重視するのは第三者とのコミュニケーション能力や前向きな姿勢など、コンサルタントとして優秀かどうかです。Web分野の知識や経験は問いません。その知識は、入社後の研修期間で徹底的に学んでもらう。これが当社の採用スタイルです。Web検定のような試験制度は学習効果が目に見える分かりやすさがあるので、研修期間に取り組むにはピッタリですね」(人事部・峠田大輔部長)

 GENOVAでは、新卒でも中途採用でも、入社してから実際に現場に出るまでに決まった流れがあります。研修期間は約2か月、前半は東京本社で座学をみっちりと1か月、後半は現場でOJTが行われます。Web検定は、その間に受けることが前提。2回までの試験費用は会社が負担し、それ以降は社員それぞれが自腹で持つことになります。


Webの世界はGENOVAがはじめて、という野口美緒さんも、入社当時にWeb検定を取得した。Web検定の準備をしていく中で、「GENOVAとはどういう会社か、何が強みなのか」が理解できたという。その経験を元に、積極的にWeb検定取得を新入社員に薦めている。


「研修が始まると同時にWeb検定の教本と過去問が分かるWebサイトを教えて、『研修期間内に合格してね』というのが最初の方針として告げられます。研修期間の2か月は相当大変でしょう。でも、これが重要な期間で、昼間に座学で学んだことをテキストで復習したり、さらに横の広がりの部分を学んだり、プライベートな時間を削ってもやる価値があるのです。Web検定は専門性が高いWebの中でも基礎部分が中心に出題されるので、GENOVAの仕事を理解することにも役立ちます。それに、実際に現場に出てしまうと日常業務に追われて勉強時間を捻出することが難しくなりますからね。研修期間中に必要な知識を身につけておくことが重要なのです」(峠田大輔部長)


 人事部で働く野口さんも、GENOVAに入社してはじめてWebの世界に入った一人です。入社当時は「周りの人が何を話しているのか分からなかった」と言います。

「Web検定で良かったと思うのは、GENOVAがどんな企業なのか、何に強い会社なのかが検定本を読み込む過程で理解できたことです。人事という立場では、あらゆる部門のスタッフと話す機会があるので、何かに突出した知識ではなく、全般的な知識が得られる『Webリテラシー』がちょうど業務にも合っているんですね。そのときにもらった検定本は、検定を受けようと勉強しているときはもちろんですが、今でも復習がてら読むことがあります」(人事部・野口美緒さん)


GENOVAのWebサイトでは、同社が提供する多様なWebサービスを紹介。
http://www.genova.co.jp


■GENOVAの制作実績を一部ご紹介。
歯科業界や美容業界だけでなく、
大手企業や有名な選手のHPも手掛けています。
http://www.genova.co.jp/past_projects/


●さらにGENOVAが発展するために必要な知識、人材とは


 現在、GENOVAには200名近いスタッフが在籍しており、その全ての人がWeb検定を取得しています。今後は、更新をしていくよりも、Web検定に用意されている試験から、より専門性の高い分野のものを取捨選択してはどうかと考えているそうです。


「Webリテラシー試験では基礎知識全般が学べますが、入社してすぐに受験するので、実際に仕事で活かす頃にはせっかくの知識が活用できない、というケースがあるようです。そのため、せっかく身につけた物を社員それぞれがどう使うかがこれからの課題です。一方で、業務拡大、顧客からの信頼を得るために、さらに専門性を高めることも重要だと思っています。そこで今後は、更新試験を受けさせると言うより、Webデザインやディレクション、プロデュースといった横に拡げた資格取得を部署ごとに考えていきたいですね」(峠田大輔部長)

 こうした資格試験を会社一致で取り入れるのも、GENOVAの社風であるそうです。GENOVAでは能力さえあれば若手でも責任あるポストに就くことができ、しかも、そのポストは事業が増える度に新たに作られます。そして、GENOVAでスポンサードしているサッカークラブやプロゴルファーなどのイベント、コンペといった企画を担うのは次期管理職候補。早い段階でマネージメント能力が経験でき、管理職候補を育てる社風がGENOVAの強みになっています。

「GENOVAでは今年、5カ年計画として社員500名体制を目指すことを目標として掲げました。現在でも東京本社に加え地方に7ヵ所の支店と営業所、中国大連と台湾に海外拠点がありますが、これをさらに拡げ、前者のスキルアップを図っていこうとしています。人事部として考えなければならないのは、組織が大きくなっていく過程で、いかに社員のスキルを一定かさせるかということです。Web検定のような資格試験は、社員同士の共通言語、知識の標準化をする上で、これからも役立ってくれると思います」(峠田大輔部長)

 Web業界に限らず、クリエイティブの世界は自分の力を試そうと一つの会社にこだわらずに人材が動き、結果として企業側は離職率に悩んでいるケースも少なくありません。しかし峠田部長は「逆にそのくらいの気概を持った人に来て欲しい」と言います。

「長く会社に貢献して欲しいと言うより、ここで力を付けて自分のやりたいことをやって欲しい、ということがGENOVAのスタンスです。業界的にも新しい技術がどんどん出てくるので、それに順応してクリエイティブな頭で考えていくことも、この業界の求められる人材の素質でしょう」(峠田大輔部長)

 創業して10年を迎え、Web会社としては老舗であり、その堅実な経営スタイルとチャレンジブルな姿勢が、同業社からロールモデルとして名が上がることも多いGENOVA。人材教育にWeb検定を取り入れることが、異業種からのチャレンジもまっさらな新人も、GENOVAの一員としてスタートラインに立つための必須事項になっていると言えそうです。

TEXT _西村希美